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①粋曜喫茶室編集『江戸文化カフェ』発行

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    粋曜喫茶室『江戸文化カフェ』第2号原稿募集




 昨年創刊した『江戸文化カフェ』は開かれた雑誌である。誰でも自由に投稿できる。
 内容は江戸に関するものならジャンルは問わない。とくに若手研究者には論文発表の場として活用してもらいたい、と思う。また表現者のために俳句作品や短歌作品も大歓迎である。
 第1号は、日大芸術学部・和光大・猫蓑会の連句作品をはじめ、本の紹介(連句に何する本)、俳句・食文化をコラボした「和食歳時記」などを掲載した。
 第2号はさらにパワーアップして研究論文も受けつける。
 投稿希望者は本ブログから問い合わせして欲しい。掲載者には本誌を進呈(なるべく希望部数)する。

 本誌は古典文学を元気にするために研究誌のような敷居が高いものではなく、気軽に読めるような誌面作りを心掛けている。
 日本の古典文学は世界文化遺産である。なのに読む人が少ない。郷土史や天文学はアマチュア研究家が裾野を広げているのでえ、今も元気である。
 しかし、文学のそれは敷居が高くしかも閉鎖的ある。文学研究は研究者のためのものに過ぎない。『好色一代男』の読者は町人であった。なのに現代では読者はごく限られている人のみ。このまま行くと衰退の一途を辿るだけ。
 それを根本から変えていく必要があろう。そこで『江戸文化カフェ』は江戸文化を視野において多くの方が興味を持ってもらいたいと希う。
 
 
本誌は頒価500円である。購読者も募集している。大学の図書館などの定期購読者などご紹介いただきたい。
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 『園芸家12カ月』は紛れもなく迷著であるに異論はあるまい。
 著者のカレル・チャペックはチェコの作家・戯曲家でもありながらも、こよなく花を愛した。それが実体験となって『園芸家12カ月』というエッセイになった。
 チャペックは大の園芸家であった。本書を読めば彼の園芸好きか、が一目瞭然である。なにせ、このエッセイには280種類の植物の名が登場する。園芸専門書に匹敵する程で、しかも実にユーモアに富んで文章が綴られている。残念なことに愚生は、花の名前が書かれていても、どんな花なのか知らない。よって、イメージすらできない。
 この本はユーモアが富んでいるの述べたが、チャペックは実に園芸には精通していることであろうか。また良く観察している。

 素人園芸家になるには、ある程度、人間が成熟していないとだめだ。
 本当の園芸家は花をつくるではなくって、土をつくっているのだということを発見した。
 園芸かは、植物をいじる商売だとは思っていない。一つのサイエンスであり、かつ芸術家だと思っている。


 園芸家は年中忙しい。土を耕し、肥料を与えて土作りをし、ようやく種を蒔く。そして水やり、除草などを繰り返して花が咲く。咲いてからも支柱を立て、追肥を与える。秋になり庭の花が枯れてしまうと、来年何を蒔こうか思案する日々。だから「急に園芸家は思い出す。たった一つ忘れていたことがあったのを。―それは、庭を眺めることだ。」と語るチャペックの声が聞こえてくる。
 近年はガーデニングブームである。ガーデニングは西洋から来た文化ではなく、元祖は日本の文化であった。江戸時代、江戸の町には大名屋敷が点在した。そこの広い敷地には庭園作られた。参勤交代で江戸に来た、地方の大名が故郷の木などを持ち寄って、移植した。庭には故郷の山に見立てた岩を置き、小石を敷き詰めたりして故郷の風景を造園した。
 チャペックの庭は、日本のそれとは大きく異なるが、花を愛する気持ちは変わらない。
 園芸に興味を持ってる人は、晴耕雨読のごとく、晴れたら土を耕し、雨が降ったら本書を読んで、心を耕してほしい。



 
ダッフルコートは愚生の憧れでのアイテム。
 電車の中で高校生が制服の上にネービーのダッフルコートを着ているのを見かける。愚生の頃は学ランの上にコートを羽織るのは邪道で、しかも貧弱に見られていたので、どんなに寒くてもコートなんぞ着ることはなかった。
 しかし、馬齢を重ねると鬼籍に入る年になると、巷では地味で無難な色合いの服を選ぶ。しかし、シニア性こそ大胆な色を選ぶべし。ちなみに愚生はラッキーカラーを主流に(色は内緒)。50代過ぎたら、むしろお洒落には気を使いたい、と思いこの冬にダッフルコートを買ったのだ。
 シニア世代こそダッフルコートを着よう。
 どうせ着るなら、やはり本物を着たい。色もブラックやネービーやキャメルと言った色はコーディネートしやすいがその分個性が発揮できなくなる。アウターは地味が似合うのはせいぜい30代まで。シニアは大胆な色のダッフルコートを選ぶことをお薦めする。

 それゆえにシニアはダッフルコートとは何ぞや、ぐらいは知っておきたい。



ダッフルコートとは何ぞや
 1800
年代に、漁師たちが着ていた防寒コートが起源と言われている。その後、第二次世界大戦の中で「モンティ」の愛称で知られていたイギリスの陸軍元帥バーナード・モンゴメリーがダッフルコートを愛用していたことから、やがてミリタリーコートとして発展していく。

「ダッフル」の呼び名とは
 ダッフルコートに使用される生地「メルトン」の原産地、ベルギーのアントウェルペン近郊の都市デュフェル(ダッフル)から来ている。ウール生地の織物の原産地が名称になっているため、ダッフルコートに使用される「メルトン」生地は重要なこと。

重量感こそダッフル
 ダッフルコートは裏地無の一枚仕立て。
 厳冬の漁師らが寒風に晒されても耐えられるようにメルトンを高密度度で織りあげられている。したがって、重量感があるのだ。最近のダッフルコートは「ウール○%、アクリル●%」と表示され、軽量とあるのはいかがなものか。

なぜ大きなフードなのか
 兵士は帽子は外すことが許されなかった。そのため、ミリタリーコートのフードは、帽子を着用した状態でも被れるよう大きいのだ。とりわけダッフルコートのフードは、パーカーと比較して、頗る大きい。

釦を使用していない訳
 ダッフルコートのフロントはボタンではないのは釦だと漁師が手袋をしたままではめられない。そこで、手袋を着用したままで留めることができるように、ループにトグル(toggle)と称される浮き型の留め具を通せる仕組み。素材は木製のトグルに麻紐のループを用いたものと、水牛角のトグルに革のループを用いた二種類が存在する。
 厳冬の荒海から吹く風向きに応じて、ループにトグルを通すことにより、着合わせが「右前」と「左前」の両方が可能になったのはすぐれもの。

ポケットが大きいのは
 ダッフルコートに用いられるポケットは、大きめなパッチポケットが必須。漁師の防寒着並びに軍服には不可欠だった名残。

コートの裾はロング
 ダッフルコートは膝まで着丈のあるものが主流だ。近年では、ショート丈のダッフルコートが流行しているようだが、やはりシニアは本物のロング丈のものを。

 ファッションにはアイテムごとに歴史が潜んでいる。ダッフルコートも例外ではなく、最近のダッフルコート擬きもいいが、50代は本物を着たい。高級感溢れるメルトンウールの重厚感あるコートを。愚生が購入したダッフルコートは英国製。厳格で、仕立ての確かさは、一生もの。値段は5万円以上するが、ビンテージでも良い。
 色はイエロー・オレンジを。ブラックはいっけん合わせやすい色と勘違いしている人が多い。しかし「黒より派手な色は無し」と言う如く、コーディネートを間違えると悲惨だ。あえてイエローやオレンジなどの色をメインに如何にコーディネートするのか、思案するのも楽しい(呆け防止にもなる)。
 インナーはケーブルセータでタートルネックを組み合わせるのが一般的かもしれない。しかしそれにとらわれる必要なし。トグルはすべて止める必要はない。、その際はインナー選びは重要。トグルを止めないことにより、インナーを見せることを意識すべし。セーターの色とコートの色を相性を。そして柄選びには注意を要する。
 ちなみに愚生は一番上もしくは二段目のトグルはあえて留めずに、マフラーと、胸に大きな黒猫のイラストの入ったトレーナーを見せる感じ。つまり。コートの中で猫を抱いているような構図にしている。
 小物としては、帽子はニット帽で、ボトムはデニムチノパンでカジュアルに。シューズはスニーカーや牛革のウォーキングシューズでストリートファッションに。ミドルカットのブーツも宜しい。
 ダッフルは自由な発想で着合わせられるゆえにその人のセンスが問われる。だから面白い。

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粋曜喫茶室『江戸文化カフェ』第1号目次

連句カフェ:
 猫蓑会連句作品集
  歌仙「酒家の灯」の巻 坂本孝子捌
  歌仙「写楽の鼻」の巻 本屋良子捌
  歌仙「夢いまだ」の巻 鈴木美奈子捌
  歌仙「楪に」の巻 島村暁巳捌
  歌仙「猿猴月を取る」の巻 生田目常義捌
  歌仙「猫ちゃんによろしく」の巻 中林あや捌  
  歌仙「曲独楽や」の巻 松島アンズ捌
  歌仙「八咫烏」の巻 近藤蕉肝捌
 日本大学芸術学部連句作品
  オン座六句「別座鋪」の巻 浅沼璞捌  
和光大学連句作品
  歌仙「燕来て」の巻 深沢山左右捌
ブックカフェ: 特集現代の連句を読む
 浅沼璞著『俳句・連句REMIX』
 深沢眞二著『連句の教室―ことばを付けて遊ぶ』
 東明雅著『連句入門-芭蕉の俳諧に即して―』
食文化&俳句カフェ:  和食歳時記 其之一 松田佐登美・木村遊幻
アートカフェ: 大妖怪展で診た幽霊と妖怪の違い 松田佐登美

                                   頒価500円(送料別)
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 佐藤多佳子著『一瞬の風になれ』はさわやかな青春小説である。
 老境に片足を入れた愚生は、十代のころ青春ドラマが流行っていた。例えば「これが青春」「われら青春」などは高校のサッカー部、ラグビー部を舞台にしたもの。
 さらに「俺たちの旅」「俺たちの勲章」などの「」シリーズは「オレオレ詐欺」の先駆けでなく、こちらは少し年齢があがり、大学生以上の生態を描いたもの。

 『一瞬の風になれ』は春野台高校の陸上部を舞台にした小説である。
 主人公の俺(新二)と幼馴染の連が陸上部に入り、インターハイを目指す話である。

 愚生が十代のころは青春ドラマやスポーツ根性ものがなぜか流行った。作者の佐藤さんは愚生より二歳年上で、おそらくそれらを見て一喜一憂したかも。ちなみに佐藤さんは、偕成社から刊行されていた『MOE』という童話月刊誌の文学賞を受賞している。受賞作は「サマータイム」。愚生は『MOE』を創刊当時から購読していたので、受賞作を読んでいた筈。

 親友の連はまさに天才アスリートであった。一方、新二は中学生のときはサッカーのクラブチームで活躍していた。兄は日本代表候補のサッカー選手。高校卒業と同時にプロチームに入いるほどの実力者。新二は兄ほどサッカーセンスが無いと悟っていた。そんな新二の試合を見た連は彼のスプリンターとしての才能を見抜いていた。
 春野台高校に入学し、ふたりは陸上部の門を叩いた。連は天性に恵まれ、中学時代ではスプリンターとして名を馳せていた。だが、天才と称されるものほど努力を嫌う。例えば合宿では練習について行かれず脱出を図る。食事は好き嫌いが激しく食は細い。練習は休む。試合も。新二は努力型で、練習によって潜在能力を引き出してゆく。
 そんな連は試合で辛酸をなめるにつれて、練習に打ち込むようになる。新二は変わりゆく連とともに練習を重ね、記録を伸ばしてゆく。いつしか新二は連をライバル視するようになっていた。連に勝ちたいと思う気持ちが芽生えてゆく。
 陸上部はさほど有名ではない春野台高校に、しだいに実力を兼ねそろえた集まるようになり、リレーではライバル校に勝つための人材がが揃う。選手層が厚くなり、新二と連が3年の時にリレーで全国大会出場(インターハイ)を狙えるだけのチームに成長してゆく。そして……。といった内容。
 チームの成長と選手としての成長。まさに十代の若者の理想像を描く本書は、高校生にお薦めの一冊。この本は全三巻。電車の中で少しずつ読みちょうど一週間で一冊のペースで読了。

 追記
 『一瞬の風になれ』を読み、愚生のボケ防止にいい刺激となった。もう一度青春しよう、と思う。ジョギングシューズでも買おうと思ってしまったほど。だが、このブログを入力中「青春」と打つところ「清酒」と何度打ち間違えたことだろうか。やはり愚生には酒の方がよさそうだ。

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