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 麻生川の桜並木が桜吹雪と化して、幻想的な黄昏時。 シベリウスのシンフォニー№2を聴きながら。

 大阪成蹊大学名誉教授の和田克司からメールが届いた。メールには新聞の記事が添付されていた。「正岡子規真筆の掛け軸」の見出し、子規が亡くなる年の1月に書かれた真筆の掛け軸が、親交のあった俳人の旧蔵書資料から発見された、とある。そのほかに俳人の高浜虚子や荻原井泉水、児童文学作家の巌谷小波らの署名入りの短冊52枚も一緒に。掛け軸について和田先生が詳しく調査された結果、筆跡から子規の真筆と判断したそうだ。今回の短冊の発見により不可解だったことが露わとなることだろう。和田先生の研究が更なる深化されることは間違いない。「明治は遠くなりにけり」というが、いやはや明治は「近くにありにけり」と実感した。
 法政大学・武蔵野大学・日本大学で教鞭を揮っておられる浅沼璞先生から『江古田文学』82号が送られてきた。400ページ超える本誌の特集は「ドストエフスキー in 21世紀」であり、浅沼先生が書かれた「ドストエフスキー&西鶴リミックス」が異彩を放っている。ドストエフスキーと西鶴の取り合わせは意外と思っていたら、すでに幸田露伴がロシアと日本を代表する作家について書かれている。『罪と罰』最初に邦訳した内田魯庵は二人の「ディオニュソス性の相違を比喩的に語」り、魯庵の刺激を受けて、露伴もドストエフスキーと西鶴の比較論を述べているそうだ。
 浅沼さんは本稿において、ドストエフスキーの「コンテクスト」に沿って西鶴について書かれているが、痴呆症気味の小生には刺激的な文章である。その文体は、さながら西鶴や立石伯先生のそれを彷彿されるばかりでなく、知らず知らずのうちに浅沼ワールドへと誘う。
 西鶴が、一昼夜のあいだに二万三千五百句を詠んだそれらの付句群は「生身の肉体から発せられたものでなかった」ことは、その発句「神力誠を以息の根留る大矢数」によって窺い知ることができる。旧蠟に浅沼さんと杯を交わし、同世代で同時代に生きた西鶴と芭蕉の比較論を浅沼さんにお願いした。芭蕉は「わび・さび」といった絶対的な美的価値観を確立し、かたや西鶴は絶対的な価値観をもたなかった、とする。元禄を代表する俳人作家論を浅沼さんの視点から語って戴きたいと願うばかりである。それにより「西鶴という仮面」が剥がされ、いままで語られていなかった西鶴の素顔が現ることだろう。「芙美子&芭蕉リミックス」を心待ちにしている。

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