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第7回宗祇白河紀行連句大賞受賞記念


 風邪が治らぬさなか、浅沼さんから朗報が届いた。39度の熱と格闘しつつ、拝読した。
 『俳諧無心』会報参号のメインタイトルには「第七回宗祇白河紀行連句賞始末―宮崎綾の快挙」とある。この連句賞は、「所定の発句に脇と第三を付け、いわゆる三つ物を競ふといふ連句ならではの催し」とのことで、「ゼミや実習の前期課題としてみんなで応募し」たそうである。
 宮崎綾さんが出藍の誉れのごとく、第7回宗祇白河紀行連句大賞を受賞した。こりゃすごい。おめでとう。表彰式の師走の第二日曜日は、まさに綾さんにとって、正月と盆とバレンタインデーとクリスマスとエープリル・フールが同時に来たぐらいであっただろうか。
 さっそく受賞作を勝手に吟味してみよう。

 しらかわの古歌を偲ぶやほととぎす  (課題)
  終は石碑となりし卯の花        綾
 狐火の素は宇宙の端にあり       綾

 
白河の関は、五世紀から九世紀ころまで、蝦夷に対する防衛拠点として、関所が設けられた。奥州三古関とは、白河・勿来・鼠ケ関をさす。とりわけ白河の関は、多くの古の歌人が訪れ、歌を詠んだ。かつて芭蕉も『おくのほそ道』行脚で白河の関と訪れた。が、名句は遺せなかったことは有名。
 脇句は発句の夏→夏、「ほととぎす」に応じて「卯の花」を配した。この連想は和歌では常套。『千載集』夏・藤原季通の哥「見で過ぐる人しなければ卯の花の咲ける垣根や白川の関」が綾さんの脳裡にあった?だろう。古歌は碑となり、その傍らに白い卯の花が咲いている。綾さんのこの句も終は石碑になることを希ふ。
 第三、狐火で冬に転じた。狐火は墓場などで青白い光が…。いっけん妖怪趣味であるが、「狐火の基は宇宙の端にあり」と言いきったところにSF世界まで飛躍させるが「端にあり」と説得力は、十分。オリジナルな世界、異才を感じさせてくれる。
 脇から大胆に飛躍させたころが、綾さんの三つ物の妙味。連句はこうした前句からの転じが大切。綾さんの第三の離れ業は、鉄棒の離れ業のごとく、C難度にさらに捻りを利かせた新進の迷句である。
 これを機に、連句を作り続けてほしい。ところで、副賞が「商品券」とのこと。愚生は美貌と商品券にはめっぽう弱いことを付け加えておきたい。
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 鬼の霍乱か。
 数年ぶりに風邪をひいた。それも39度の高熱だから、鬼どころではない。鬼と雷が同時に襲ってきたようなもの。というわけで、このブログもしばらくお休みしていた。
 寝てばかりいると退屈。仕方ないので、嫌味でも書こうかと寝ながら考えた。
 小正月が過ぎてから季節が動き始めて来た。寒の入り、大寒、節分、そして立春と……。寒中に入ると「やっぱり寒い、暦通りだ」と感じるし、大寒になると「今夜は熱燗に限る」と思う。天気予報によると(2月2日現在)立春を境にまた真冬並みの気温になるそうだ。そう聞くと『早春賦』の冒頭の「春は名のみ」をふと思い出したりする。春は「三寒四温」とか言うけど「成るほど~」と頷いてしまう。翻って考えると、日本人は優柔不断なお国柄といえまいか。国際社会ではこの「曖昧さ」よろしくない。最近はこの日本人の「曖昧さ」について海外ではそれほど騒がなくなったが。か、といって、マニフェストとかいって出来もしない公約を並べて選挙に出るのもどうか。9日は都知事選である。柿生に蟄居している愚生には関係ないが。気になるな。猪瀬さんは5000万円で知事を辞職した。その倍の1億円で総理大臣を辞職した細川さんを推す(愚生にはまったく権限も無いのに)。彼はこの曖昧さを十分持ち合わせているから、陶芸家として一流を極めた、と思う。彼は政界を引退してから湯河原で陶芸に余生を送っている姿は、愚生の理想像。幼い時遊んだ泥んこ遊びをしてみたい。
 中曽根さんは俳句を詠んでいたが、細川さんは俳句を作るのかしら。まぁどうでもいいこと。
 日本酒は季節によって常温・冷酒・ぬる燗・熱燗と四季にあった飲み方がある。四角四面に考えずに、優柔不断、柳に風のごとき生きる方が気が楽というもの。つまり多義的なとらえ方の方が奥行きが深く、海外の文化を巧みに受容してきた日本人にはあっているような気がする。俳句的生活とはつまりこのようなものなのだろうか。

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