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 梅が咲き始めた2月21日に、前田金五先生が亡くなられた。享年92歳であった。
 前田先生は、近世文学研究に多大なる業績を残され、とりわけ西鶴研究では多くの注釈書を上梓。学恩を蒙った方はさぞかし多いことだろう。
 また、文学に造詣が深くない方も知らず識らずのうちに前田先生学恩を浴されたことだろう。だれしもが、高等学校で古文の授業で使用する古語辞典を購入されただろう。『岩波古語辞典』(初版1974年12月25日)において、前田先生は子細に用例を調査されて、多くの語句を解説されている。江戸時代の言葉を丹念に調べあげ、いまも版を重ねて、古典文学を読むうえで、それは必携の名著である。小生も座右の書としてデスクに置いている。
 小生は、前田先生とは面識はないものの、『近世文学研究』の編集人になってから、先生からは何度かお手紙を頂いた。『近世文学研究』第2号では浅沼先生の「西鶴発句考 ―諺の両義化をめぐって」、第3号では深沢眞二先生・深沢了子先生の「宗因独吟「世の中の」百韻注釈」において、それぞれ読後感の原稿を頂いた。原稿を書いたころは既に90歳となっておられた。ご高齢になっても研究に対する情熱は衰えていなかった。
 葬儀は先週行われた。ここ数日、陽気もよく一気に暖かくなり梅が散り始めていた。「梅」が「散る」とは正しい表現ではない。「梅」は「こぼれる」というべきである。路上にこぼれた小さく丸い花びらはあたかも玉のようである。まさに「こぼれる」という表現にぴったり。前田先生は、あの世から梅がこぼれている風景を見ておられるだろうか。
 『近世文学研究』は発展するよう見守っていて下さい。御冥福をお祈りします。 
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